摂食障害(拒食症・過食症)の人の心を理解するための視点

摂食障害の人たちが
何を考えているのか、どのような心の状態になっているのか
それがわからないために、家族も治療者も苦しみます。

摂食障害の人の心をどのように理解すればいいのでしょうか。

そのためには、3つの視点がポイントになります。

・ 病気の心(病気の自分)
・ パーソナリティの問題に基づく心(偽りの自分)
・ 本当の自分の心(本当の自分)

この病気になると、周囲の人たちは、
最初はどのように関わればいいのか、わけがわかりません。

それが、この病気のことを学び、
徐々に理解が深まると、様々な食行動異常の背景には、
「病気の心」(後で詳しく説明します)
があるのだなあとわかってきます。

しかし、「病気の心」がわかっただけでは、
本人の心を救うことは出来ません。
何故なら、本人にとって最も苦しいのは、
「パーソナリティの問題に基づく心」だからです。

例えば、

「ついつい周りの人たちと比較してしまう心」
「誰にも愛されていないと思う心」
「自分なんて生きている価値もないと思ってしまう心」

などです。

このパーソナリティの問題に基づく心こそ、
最も治さなければいけないものです。

もし、この心が改善されれば、
病気が治るだけでなく、
二度とこのような病気になることもなく、
この病気をきっかけとして、
病気になる以前よりもずっと幸せな人生を
送ることができるようになります。

ダイヤモンドの心を引き出す事が治療の本質:摂食障害(拒食症・過食症)患者さんの「本当の自分の心」

そのために、治療にとって最も重要なのは、
「本当の自分の心」です。

本当の自分の心とは、
人間の持つ最も価値のある素晴らしい心のことです。

例えば、明るく生きたい、優しくありたい、
嘘などつかずに誠実に生きたい、周りの目を気にせずに
自分の個性を輝かせて生きたいとするような、
誰もがその心の奥底に持っている『ダイヤモンドの心』です。

摂食障害の人たちは、自分たちの心の中に、
ダイヤモンドの心があるということなど考えたこともなく、
自分たちの心は真っ黒に汚れているように感じ、
氷のように固まっているように感じています。

関わる人たちが、その本人さえも気がついていない
ダイヤモンドの心があることを信じて、
「あなたの心の奥には、ダイヤモンドの心がある」
と伝えてあげることです。

そして、そのダイヤモンドの本当の自分の心の
主体性を引き出すことこそが、治療の本質なのです。 

摂食障害(拒食症・過食症)患者さんの「病気の心」が問題な理由

病気の心が問題なのは、この心が

・病的な行動をとらせて、身体を衰弱させるからです。

・理性的な理解を出来ないようにさせて、
周囲の人の善意の助言を聞き入れさせず、
一般的なコミュニケーションを妨げるからです。

・嘘をつかせて周囲の人を欺き、
お互いの間に疑いや不信の心を芽生えさせるからです。

病気の心の代表としては、以下のようなものがあります。

@ボディイメージの歪み
A肥満恐怖から生まれてくる思い
B飢餓状態のときの精神状態
C拒食症のときのおなかの感覚
D湖面の波紋の原理

これらを一つずつ、これから説明していきましょう。

@ボディイメージの歪み:摂食障害(拒食症・過食症)患者さんの病気の心

これは、拒食症の定義のところで述べた通りですが、

    “凸型の鏡に映る自分の姿”

を本当の自分だと思い込むような目の歪みです。

これがあるために、
理性的な理解をすることができず、
自分がやせすぎているという真実を理解できません。

このボディイメージの歪みは、
痩せればやせるほどに強くなってきます。

そのときの思考は、まさに“「拒食症」教”
に洗脳されているかのではないかと思うほど強固なものです。

多くの場合は、ある程度、体重が回復してくると、
自然と改善してきます。

A肥満恐怖から生まれてくる思い:摂食障害(拒食症・過食症)患者さんの病気の心

これがあるために、
摂食障害(拒食症・過食症)の患者さんたちは
様々な病的な問題行動を惹き起こします。

・食べられない

・親の作るメニューにしきりに注文をつける

・過剰な運動をする

・周りがそれらを制止するなら、うまくごまかし嘘をつく

(密かにご飯を捨てる、散歩に行くといって走り回る
などの過剰な運動をする、本当は食べたいという欲求があるから
隠れてお菓子などを食べる、そのために盗みをする、
体重測定をする直前に大量の水を飲むなど)

・本当は食べたいという欲求があるから、
料理番組や料理の本ばかり見て、料理に異様な関心を示す

・自分の代わりに家族らに食べることを強要する

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