摂食障害の原因:なぜ、拒食症になったのか?

なぜ、摂食障害になってしまったのか。
この疑問は、本人だけでなく、
家族も疑問に思われることです。

A.なぜ、拒食症になってしまったのか。

まずは、その原因について、考えてみましょう。

原因というものは、
それが取り除かれれば、解決するものです。

ですから、拒食症の始まりに見られたダイエットは、
原因ではなく、きっかけに過ぎません。
ダイエットの他に、
風邪を引いてあまり食べられなくなったことが
きっかけになることもあります。

では、原因と考えられるものについて、
述べていきましょう。

拒食症の原因@親の育て方が理由か?

これについては、
必ずしも育て方の問題とは言えません。

もちろん、多くの場合、本人はまだ未成年であり、
子供である場合が多いですから、
親の育て方が影響しているのは事実です。

しかし、そのことと拒食症の発症とは、
必ずしも一致しません。

どのようにみても、親の育て方には問題なかった。
でも、その子供は拒食症になった。
そうした例は、たくさんあります。

一方、いくらか影響もあっただろうなと
思われることもあります。

特に、世代間連鎖といって、
母親自身が自分の母親に育てられたときの歪みを、
自分の子供を育てるときに伝えてしまって、
その歪みがさらに強化されてしまい、
子供の代になって病気になって発症しているのだろう
と思われることもあります。

ただいずれにせよ、治療のためには、
親は、自分の育て方の問題を気にして、
自分を責めないことが大切です。


治療には、
親の育て方が原因だとする考え方がありますが、
そうでない場合の方が多いですし、
病気を治したいのであるならば、
そうした考え方はプラスにはなりません。

親が自責的になると、子供もとても辛くなってしまって、
なかなか病気から抜け出せなくなってしまうからです。


病気を理解し、関わりを工夫していくことは必要ですが、
親は自分を責めないことです。

自分を責める姿は、摂食障害である本人と同じ姿であり、
親はそうではない明るい姿を見せることが大切なことです。

拒食症の原因A社会やマスコミの影響

この影響は、間接的なものですが、否定出来ません。

私たちは、治療の中で
標準体重というものを持ち出しますが、
現在の女性の平均体重は、この標準体重を下回っています。
今の日本では、どこを見ても“ダイエット”
という言葉がもてはやされています。

女性雑誌を見ると、モデルたちの体型は、
拒食症の域に入るぎりぎりのラインであり、
現代の多くの女性たちは、この体型を理想化します。

さらには、ブランドものの洋服を買いに行くと、
そこには拒食症にならなければ着られない服が売られ、
標準体重くらいになると、
自分に合ったサイズの服がないこともあります。

まさに、社会が拒食症になることを勧めているような
風潮があるといっても過言ではないと思います。

このことに影響を受けて、
心の問題がさほど深いものでなくても、
拒食症になる人たちが出てきているように思われます。

摂食障害を予防するには、
まずこの異常な“常識”を変えることから
始めなくてはならないでしょう。

拒食症の原因B性格の問題・人格の未熟さ

性格、あるいは人格の未熟さは、
殆どの場合、摂食障害の発症に影響しています。

もちろん、このような性格であれば、
必ず摂食障害になるというものではありません。

しかし、発症する人にはよく似たパターンがあります。
いくつか例を挙げてみましょう。

・周りの目を気にする
・両親に面倒をかけない“いい子”
・勉強、音楽、美術、運動など、常にトップでいないと落ち着かない
・自分には何の価値もないと思っている
・普段から全くストレスを感じない
・もやもやした気持ちやイライラした気持ちをうまく解消できない
・自分の気持ちを言葉に出せない

治療では、こうした性格の問題にも気付いてもらって、
少しずつ修正をかけていく必要があります。

摂食障害の原因:過食症の原因@体の問題

過食症には、2つのパターンがあります。

ひとつはからだの問題からくる過食、
ひとつは心の問題からくる過食、
この両方が重なっていることもありますが、
このような2つのパターンがあります。

1.からだの問題からくる過食

これは拒食症の反動としての過食です。

わかりやすく述べるなら、
拒食症になってガリガリにやせてしまうと、
からだは栄養不足の状態になります。

すると、脳の中にある空腹中枢、
満腹中枢といった摂食中枢からは、
「栄養不足だから、もっともっと食べなさい。
栄養を早く補給しなさい」というサインが出ているわけです。

しかし、一方で、脳の表面意識からは、
やせによる病的な思考で支配されているため、
「もし少しでも食べたなら、ブクブク太るぞ。
太ると、みんなから見捨てられるぞ」
というような声が出ているわけです。

そんなふうに本当は身体は食べることを求めているのに、
そのサインが抑えられているわけです。

それが多くの場合、
菓子類や清涼飲料水などの間食をきっかけとして、
摂食中枢からの食べたいというサインが、
脳の表面意識からの食べるなと言う声に打ち勝ち、
突然に、過食が始まるのです。

この場合、長く食べることを我慢してきた反動で、
意志の力による抑えは、全く利かなくなります。
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