摂食障害(拒食症・過食症)後遺症:心身への影響

質問 by 葵さん:

泉先生
摂食障害の後遺症等ついて、
一般的に書かれている骨粗鬆症、糖尿病、歯への影響以外にも
なにか情報はありますか?

数年前から調べているのですが、
食障害が治った後の人の研究はされないのか、
情報があまり見つかりません。


泉先生のお答え:

葵さんは、よく勉強されているようですね。

摂食障害の後遺症については、
葵さんも知っておられるような身体面における後遺症程度しか、
どこにも述べられていないと思います。

余計なお話かもしれませんが、
摂食障害において一番心配なのは、からだの面だけでなく、
心の面における後遺症であり、
それが人生そのものに影響を与えてしまうことです。

一時的に食べられるようになったり、
体重を戻すことができたりしても、
肥満恐怖やボディイメージの歪みのような
摂食障害の病気の心が残っていると、
しばしば再発して、慢性化していきます。

また、摂食障害を引き起こすきっかけとなった
偽りの自分の心、すなわち、
パーソナリティ面の弱さを修正できないでいると、
もちろん病気の再発もありますし、
人生そのものの生きづらさを持ち続けることになります。

ここまで視野に入れた治療というものの必要性を、
何よりも多くの方々に知っていただきたいと思います。

また、摂食障害の予後の研究については、
何をもって治ったとするかというラインを
定めるのが難しいことや、多くの場合、
治療中にドロップアウトしたり、
治療そのものにも時間を要したりしているので、
なかなかこうしたデータを集めにくいということから、
まだまだわずかしか行われていませんし、
そのデータにはバラつきがあるように思います。

さらに葵さんが言われるような
治った後の人のデータとなると、医療者にとっては、
おそらくそれを調べる必要性というか理由がないために、
おそらくそうした研究は行われていないのではないかと
推察されます。


posted by ちーひめ at 00:53 | Comment(2) | 質疑応答
この記事へのコメント
29歳、身長160cm、体重25kg、無職、独身、子供無しです。症状は、主にチューイングの拒食、絶食、嘔吐、たまに下剤使用。朝から晩までチューイングをする毎日です。摂食障害歴は、拒食症→チューイング→チューイング+嘔吐で10年間悩んでいます。貯金もチューイング代で無くなり、親に頼ってしまっています。来年は30歳になるのに25kgをキープしたい痩せ願望から逃れられません。何度も入退院を繰り返しましたが、全く回復しません。入院中は点滴やエンシュアである程度は体重も回復するのですが、退院後は再び20キロ台をキープしようと食事制限(絶食、チューイング、嘔吐)を繰り返してしまいます。低体重の恐ろしさは理解出来ても、やはり体重増加が恐怖で回復の兆しがありません。回復したい気持ちはありますので、助け船にすがるような思いで相談させて頂きました。私自信も意味の無い痩せ願望から逃れたいのですが、自分の力だけではやはり抜け出せません。数々の心療内科、精神科に通院しましたが、回復傾向が表れないので宜しくお願いします。
Posted by もえ at 2007年08月08日 11:13
泉先生、後遺症についてと予後の研究についての説明をありがとうございました。芯となるところを、ちゃんと治療することって大切ですね。体重が標準になって、食事が普通にとれるようになって一見治ったように見えても、根本的な治療がなされていないと、病気の元は潜在していて再発の可能性があるため、先生が説明されるようなパーソナリティを修正する治療が必要なのですね。

ちーひめさん、記事の掲載等、ウェブの管理をしてくださっていてありがとうございます。
Posted by 葵 at 2007年08月12日 09:52
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