自己否定の心:摂食障害(拒食症・過食症)における「パーソナリティの問題に基づく心」

パーソナリティの問題に基づく心で最たるものは、

自己否定する心です。

「自分なんて、何もいいところがない」
「自分が嫌で嫌で仕方ない」
「自分なんて誰にも愛される価値がない」

その究極の姿としては、
「自分なんて布団に寝る価値もない」と言って、
地面に寝ようとする少女もいました。

自分の存在に対する基本的な安心感がなく、
ありのままの自分を受け入れることが出来ないのです。

こうした人たちの多くは、小さい頃は、
非常に勉強が出来たり、
優れた音楽の才能や運動の才能を示したりすることがあります。

しかし、それは自己否定の裏返しの表現であり、
条件付きの自分でないと受け入れてもらえないのではないか
という不安感や恐怖感から、
普通の人では出来ないような努力を積み重ね、
そのような優秀な自分を演出しているのです。

優秀な成績を示すことによってしか、
親の評価を得て、愛されることがないと思い、
必死になって愛情を得ようとしているのです。

それが、拒食症になると、勉強の代わりに
“やせ”ということによって、愛情を得ようとします。

過食症でも同様です。

過食症の場合、
この“やせ”ということを実現させるのがなかなか困難ですから、
本人の自己否定の心はさらに強まります。

・過食が始まると、自分では止められない情けなさ
・家族に隠れて過食する罪悪感
・過食のために、家の金を盗んだり、
万引きしたりしてしまうことによる罪悪感
・代償行為が出来ないときには、
太ってしまうことによる自己嫌悪感
・嘔吐する惨めさ

こうしたものが重なって、そんな自分を傷つけたくなり、
手首を切るなどの自傷行為をしたり、
現実逃避したくなって大量服薬したりすることがあります。


このような心を理解するとき、
どのようなことがあっても決して見捨てず、
あきらめずに、本人の心を受け入れる
ということが関わりの基本になるということを
理解していただけると思います。

関わる人の中に、
絶対的に相手を受け入れるという心がなければ、
摂食障害の治療はなかなか成功しません。

ただ、本人たちが本当に自信をつけて、
自分たちを受け入れられるようになるのは、
本当の自分の主体性が出て、
自分自身で人生を決めて行動していく
ときであります。

これが、治療の本当のゴールです。


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